決算発表前に動物高度について今一度見直してみようと思います。
HPや決算資料からわかるところを拾ってきました。
今回は財務数値以外の項目に絞っています。
沿革
2007年 6月 川崎本院開業
2011年12月 名古屋病院開業
2014年01月 (株)キャミックを子会社化
2018年01月 東京病院開業
2018年1月に東京病院が開業され、第4Qから当病院の売上高も加算されます。
また、来期の計画には、東京病院の収益がフルに反映されてきます。
連携病院数
'10/3期は2,248病院に対し、'17/3期は3,266病院と+1,018病院増えています。(+45%)
動物高度は、二次診療ですので、提携病院数が増えるほど、紹介件数が増えると想定されますので、収益にはプラスになると考えられます。
初診件数
'09/3期は2,514件に対し、17/3期は4,667件と+2,153件増えています(+86%)。
何はともあれ初診件数が増加しないことには、手術件数や総診療件数も増えないと思いますので、初診件数の増加は重要な指数だと思います。
こちらは、年々着実に増加しています。
総診療件数
'09/3期は8,219件に対し、17/3期は19,236件と+11,017件増えています(+134%)。
初診件数の2,153件増加に対し、総診療件数は11,017件増加していますので、単純計算で、1案件に対して5回程度の診療が必要になることがわかります。
いかに初診を増やすかが、収益に貢献していくかもこの数字から読み取れるのではないでしょうか?
手術件数
'09/3期は788件に対し、17/3期は1,564件と+776件増えています(+98%)。
また、初診件数に対する手術件数の割合は毎年35%前後で推移しています。
('17/3期・・・手術件数(1,564)/初診件数(4,667)=34.5%)
手術は、高額になると予想されますので、手術件数が増えることは、収益向上につながることが想定されます。
そして、手術件数は初診件数の35%前後で毎年推移していますので、初診件数を増加させることが収益の拡大にむけた大きな課題になってきます。
獣医師数
'07/6は19人に対し、’16/6は66人と+47人増えています。
病院開院を行うにあたり、獣医師の確保がリスクかもしれません。
まとめ
動物高度にとって収益拡大するためには、初診件数を増加させることが大きな課題になると考えます。
初診件数を拡大するためには、病院数を増加させキャパを増やすこと、増やしたキャパに見合った患者を確保すること、そのためには、提携病院の増加が必要になるとともに、獣医の確保と獣医師の技術・質の向上に努めることが重要になってきます。
病院数については、東京病院開業に続き大阪病院の開業を予定しているとのことなので、当分は問題なさそうです。病院数の拡大によるキャパの増加に見合う、提携病院数、獣医師等の人材の確保が次なる課題になってきそうです。